(DFP)
アサシンクリ―ドの舞台
12世紀の中近東を旅する物語
『アサシン クリード』の舞台、は第3次十字軍の遠征が行われた1191年頃の大シリアという地域である。
現在のシリア、レバノン、ヨルダン、イスラエル、パレスチナといった国々が含まれるエリアで、西は地中海、北は東ローマ帝国(現ギリシアとトルコ)、東はメソポタミア(現イラク)、南はアラビア半島へとつづく。
12世紀当時、この地域で起こっていた聖地エルサレムを巡る抗争を背景に物語は展開していく。
東西の文明が融和する地
大シリアの歴史は非常に古く、史上最古の文明とされるメソポタミアまでさかのぼる。
その後いくつもの戦争の舞台となり、バビロニア、ペルシア帝国、マケドニア、
ローマ帝国など、次々と支配者が入れ替わってきた。
たび重なる支配者の交代は、ギリシアやローマといったヨーロッパ文化と、
トルコやインドといったアジア文化の双方の流入を招いた。
その結果、この地域には2つの文化が融合した独特の文明が発展する。
7世紀にイスラム教が興ると、アラビア半島を中心に「イスラム世界」と称される文明圏が誕生した。
ここで発展した芸術、建築、学問は、後のヨーロッパ・ルネサンスに大きな影響を与える。
この地域はヨーロッパとアジアを結ぶ交易路「シルクロード」の西欧側の起点であり、
日本へもシリアのガラス製品などが伝わっている。
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